- “リーボウィッツ氏宛の投稿がいくつか手元にあるが、その中で最も出来がよく、現在の企画に適性があるように思われる作品がある。スーパーマンだ„
- ―サリヴァンがジェリー・シーゲルとジョー・シャスターに宛てた手紙[1]
ヴィン・サリヴァン(Vin Sullivan)、本名ヴィンセント・サリヴァン(Vincent Sullivan)は初期のアメリカン・コミックスの発展に貢献した編集者、アーティスト、出版者である。
経歴[]
サリヴァンが手がけた『ディテクティブ・コミックス#1』のカバーアート
ヴィン・サリヴァンはナショナル・アライド出版社(のちのDCコミックス)の編集者、アーティストとして『ニュー・ファン・コミックス』や『モア・ファン・コミックス』、『ディテクティブ・コミックス』といった雑誌に携わった。『ディテクティブ・コミックス』創刊号のカバーアートを手掛けたのもサリヴァンである。
1937年、スーパーマンのデビュー作である『アクション・コミックス』の創刊に取り組んだ。当時ナショナル・アライドのオーナーであるハリー・ドネンフェルドと会計士ジャック・リーボウィッツは新しいジャンルのコミック雑誌の刊行を考えており、サリヴァンはアクション雑誌の創刊を命じられる。サリヴァンは部下のシェルドン・メイヤーが目をつけたジェリー・シーゲルとジョー・シャスターの原稿を採用することに決めた。
サリヴァンはシーゲルとシャスターに原稿を送り返し、雑誌用の仕立直しを依頼する。彼らの原稿を掲載した『アクション・コミックス#1』は1938年6月に発売された。
のちにサリヴァンはナショナル・アライドを離れ、1940年にコロンビア・コミックス社を立ち上げた。3年後、彼は新たにマガジン・エンタープライズ社を創設し、1958年に退職するまでここで働いた。
脚注[]
- ↑ 『THE HERO―アメリカン・コミック史』 (2014) p35