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DCコミックス(DC Comics)はアメリカの大手コミック出版社。2009年よりDCエンターテイメント(DC Entertainment)の出版部門として活動している。タイム・ワーナー傘下、ワーナー・ブラザースの子会社。DCコミックスはもっとも長い歴史を持つ大手アメリカン・コミック出版社のひとつで、スーパーマンバットマンワンダーウーマングリーンランタンマーシャン・マンハンターフラッシュアクアマンサイボーグシャザムホークマン、そしてグリーンアローといった人気スーパーヒーローを題材にしたコミックを刊行している。DCの出版物のほとんどは「DCユニバース」と呼ばれる架空の作品世界に属しており、ジャスティス・リーグジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカスーサイド・スクワッドティーン・タイタンズなどのヒーロー・チームや、ジョーカーレックス・ルーサーダークサイドキャットウーマンラーズ・アル・グールデスストロークリバース・フラッシュシネストロブラックアダムブレイニアックなどの有名ヴィランもこの世界の住人である。『ウォッチメン』や『Vフォー・ヴェンデッタ』のようにDCユニバースに属さない作品もあり、そうしたタイトルの多くはヴァーティゴというインプリント(社内プランド)のもとで出版されている。

社名のイニシャル、「DC」はバットマンのデビュー媒体として知られる看板雑誌の『ディテクティブ・コミックス』に由来する。

歴史[]

創業[]

DCコミックスは複数の出版社が合併して誕生した。

DCコミックスの前身のひとつ、ナショナル・アライド出版社(National Allied Publications)はマルコム・ホイーラー=ニコルソン少佐によって1934年に設立された。彼は1935年に『ニュー・ファン・コミックス』を創刊したが、資金不足のため#6で廃刊となってしまった。しかしこのタブロイド判雑誌は、当時一般的だった新聞のコミック・ストリップの再録ではなく、全て新作の描き下ろしだけを掲載した記念すべき最初のアメリカン・コミック・ブックだった。『ニュー・ファン・コミックス』としての最終号となった#6では、のちにスーパーマンの生みの親となるジェリー・シーゲルジョー・シャスターもコミック業界デビューを果たしている。彼らは本誌でマスクの剣士「ヘンリ・デュヴァル」の冒険や、超自然的クライムファイター「ドクター・オカルト」の物語を手がけている。

『ニュー・ファン・コミックス』が頓挫した後、ホイーラー=ニコルソンは低俗なパルプ・マガジンを手がけていたインディペンデント・ニュース社(Independent News)から資金調達に成功し、新雑誌『ニュー・コミックス』(1935年12月)や『モア・ファン・コミックス』(1936年1月)を創刊する。これらの雑誌は今日の標準よりやや寸法が大きいが、ゴールデン・エイジのコミック誌とほとんど同じサイズになった。『ニュー・コミックス』はのちに『ニュー・アドベンチャー・コミックス』、次に『アドベンチャー・コミックス』と名を変え、長期刊行雑誌のひとつとなった。

Detective Comics 1

『ディテクティブ・コミックス』#1

ホイーラー=ニコルソンはストーリーを長編化することでコミック誌のジャンル拡大を狙い、1937年に『ディテクティブ・コミックス』を創刊したが、これが彼の最後の雑誌となった。この雑誌は1936年のクリスマスに刊行を予定していたが、ホイーラー=ニコルソンが印刷費を工面できず、翌年の3月になってようやく出版にこぎつけた。印刷会社のオーナーやインディペンデント・ニュース社の創業者ハリー・ドネンフェルドに借金をしていたホイーラー=ニコルソンは、雑誌を創刊するためドネンフェルドを仕事上のパートナーとして扱わざるを得なかった。結局、借金で首が回らなくなったホイーラー=ニコルソンの代わりにドネンフェルドと彼の会計士であるジャック・S・リーボウィッツが出版を肩代わりすることになる。彼らは雑誌から社名を頂戴してディテクティブ・コミックス社(Detective Comics, Inc.)を立ち上げた。その後ホイーラー=ニコルソンは1年ほど出版事業を続けたが、借金問題にけりをつけることができず、1939年発売の『ディテクティブ・コミックス #27』にバットマンが登場する頃には既に業界を去っていた。

1937年、ドネンフェルドとリーボウィッツは雑誌の新ジャンル開拓を社員に指示した。シェルドン・メイヤー副編集長は不採用となっていたボツ作品のなかからジェリー・シーゲルとジョー・シャスターの原稿を選び出し、ヴィン・サリヴァン編集長によって新雑誌にゴーサインが出された。その結果、スーパーマンをメインキャラクターに掲げた『アクション・コミックス』が1938年に創刊された。このとき、リーボウィッツはスーパーマンの権利をシーゲルとシャスターから半ば無理やり買い取っている。

まもなくナショナル・アライド出版社とディテクティブ・コミックス社は合併してナショナル・コミックス(National Comics)となり、1944年にはマックス・ゲインズとリーボウィッツの出版社であるオールアメリカン出版社を吸収している。その後、リーボウィッツはナショナル・コミックスとインディペンデント・ニュース社を合併させ、DCコミックスの直接の前身にあたるナショナル・ペリオディカル出版社(National Periodical Publications)を組織する。

会社の公式名称が「ナショナル・コミックス」や「ナショナル・ペリオディカル出版社」だったにも関わらず、彼らは1940年代の初め頃から「Superman-DC」という表記も使い始め、1977年に正式に社名に採用される以前から口語上では「DCコミックス」と呼ばれていた。

ゴールデン・エイジ[]

Action Comics 1

『アクション・コミックス』#1

ホイーラー=ニコルソンが創始した出版社はアメリカン・コミックのパイオニアとなり、世界で初めて新聞のコミック・ストリップの再録ではなく、新作だけを載せたコミック雑誌『ニュー・ファンコミックス』を出版した(1935年2月)。その後、1938年にはスーパーマンのデビュー作である『アクション・コミックス』を刊行し、スーパーヒーローのジャンルを開拓する。このタイトルは予想以上にヒットし、市場調査の結果、スーパーマンの存在が売上に大きく貢献していることが判明した。これをきっかけにアメリカン・コミックのゴールデン・エイジと呼ばれる時代が始まった。空前のヒーローブームを受け、バットマンワンダーウーマンといったキャラクターや、最初のスーパーヒーロー・チームであるジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカが新たに世に送り出された。

編集中

外部リンク[]

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