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2020年10月12日 (月) 05:22時点における版
- “70年以上も取り扱われてきたキャラクターだから、それなりに古びている。藤壺がこびりついた船が列をなしているようなものだ。考えてみて欲しい。このキャラクターがいつ何をやったというような、長年ファンを魅了してきた思い出は山ほどあるだろう。ただ、それは初めてコミックの世界に入ろうとする人々をたいへん当惑させるものでもある。ニュー52は、そんな彼らを1階から招じ入れ、キャラクターへの理解を促すいい機会になるだろうし、編集業務上の再検討の絶好のチャンスにもなるだろう„
- ―ジム・リー[1]
NEW 52は2011年に始まったDCコミックスの大規模リランチ(再始動)である。「フラッシュポイント」クロスオーバーの完結に伴い、スーパーヒーロー・コミックの月刊オンゴーイング・シリーズが全て終了し、新たに#1から再スタートを切った。2011年の9月に全52の新シリーズが始まり、その後数年のあいだに複数のタイトルの入れ替えが行われた。1930年代以来号数を重ねてきた『アクション・コミックス』や『ディテクティブ・コミックス』もリランチの対象となっている。
NEW 52では出版形態も刷新され、紙のコミックとデジタル版が同日に発売されるようになった。DCコミックスの世界観であるDCユニバースも新しい読者層に向けて改変され、キャラクターはより現代的で親しみやすく作り直された。また、本イベントよりワイルドストームとヴァーティゴのキャラクターもDCユニバースの正史世界に組み込まれた。NEW 52で展開されるストーリーは、新たに形成された52のマルチバース(並行世界)に属す。
NEW 52のブランディングは2015年5月の「コンバージェンス」ストーリーラインで終了したが、NEW 52の世界観はその後も継続している。2016年2月、DCは「リバース」と題した大規模リランチを行い、NEW 52とそれ以前の世界観の融合を試みている。
The New 52、ニュー52とも表記される。
展開
2011年の「フラッシュポイント」クロスオーバーの完結を受け、DCコミックスはDCユニバースに属すタイトルを一度に全てキャンセルし、新たに#1からリランチ(再始動)した。この改変に伴い、DCが長年にわたって描き続けてきたヒーローやヴィランの背景設定やビジュアルが一新された。DCの編集局長エディ・ベルガンサと編集長ボブ・ハラスはインタビューに対し、今回のリブートはユニバースを完全に書き換えるのではなく、あくまで「ソフトなリブート」だと表現した。実際、多くのキャラクターがリブートによって改変されたものの、歴史の改変は小規模に留まっている。例えば『バットマン:デス・イン・ザ・ファミリー』や『バットマン:キリングジョーク』といった主要なストーリーラインは新しい正史世界においても“起きたこと”として扱われ、その他のストーリーは部分的、あるいは完全にカットされた。また、DCの編集部は新世界の歴史の詳細や、どのストーリーを保持または無視するかを記したタイムラインを作成した。
2011年8月31日、ニューヨークにあるミッドタウン・コミックス・タイムズ・スクエアで深夜イベントが開催され、『フラッシュポイント』最終号と『ジャスティス・リーグ』リランチ第1号が発売される。両タイトルのライターでDCチーフ・クリエイティブ・オフィサーのジェフ・ジョーンズと、『ジャスティス・リーグ』のアーティストであるジム・リーがイベントに参加し、本にサインをした。
2011年9月、NEW 52の最初の52作品が全て出揃った。翌年5月、DCはNEW 52の6つのタイトルを早々に終了させ、代わりに新タイトルを6つスタートさせた。これはNEW 52シリーズの「セカンドウェーブ」と呼ばれ、同様のタイトル入れ替えは2016年までに計10回行われた。
2016年2月、DCは再び全タイトルの一斉リランチを行うことを発表し、同年6月に「DCリバース」が始まった。DCリバースではNEW 52時にリランチされた『アクション・コミックス』と『ディテクティブ・コミック』が旧来の号数表記に戻され、他のタイトルは#1から再スタートすることになった。DCは過去のミニシリーズ『グリーンランタン:リバース』や『フラッシュ:リバース』を例にとり、今回の『DCリバース』をユニバース全体の“リバース”と表現している。
作品
ファースト・ウェーブ
バットウィング
ホーク&ダブ
スタティック・ショック
メン・オブ・ウォー
オマック
ストームウォッチ
アニマルマン
ミスター・テリフィック
スーパーボーイ
レッドランタンズ
リージョン・ロスト
グリフター
デーモン・ナイツ
フランケンシュタイン
レザレクションマン
グリーンランタン・コァ
リージョン・オブ・
スーパーヒーローズ グリーンランタン:
ニュー・ガーディアンズ オールスター・ウェスタン
ブラックホークス
ヴードゥー
アイ、ヴァンパイア
|
セカンド・ウェーブ
ダイヤルH
G.I.コンバット
ワールズ・ファイネスト
ラヴェジャーズ
|
翻訳単行本
主なクロスオーバー/イベント
- ライズ・オブ・ザ・ヴァンパイア (Rise of the Vampires)
- 2012年5月〜6月
- カリング (The Culling)
- 2012年7月
- 梟の夜 (Night of the Owls)
- 2012年6月〜7月
- グリーンランタン:ライズ・オブ・ザ・サード・アーミー (Rise of the Third Army)
- 2012年10月〜2013年3月
- ロットワールド (Rotworld)
- 2012年10月〜2013年4月
- ホークマン:ウォンテッド (Hawkman: Wanted)
- 2012年12月〜2013年4月
- 喪われた絆 (Death of the Family)
- 2012年12月〜2013年4月
- スーパーマン:ヘル・オン・アース (H'el on Earth)
- 2012年12月〜2013年4月
- ブラックダイヤモンド・プロパビリティ (Black Diamond Probability)
- 2013年1月〜3月
- アトランティスの進撃 (Throne of Atlantis)
- 2013年1月〜4月
- グリーンランタン:ラス・オブ・ザ・ファースト・ランタン (Wrath of the First Lantern)
- 2013年4月〜7月
- トリニティ・ウォー (Trinity War)
- 2013年8月〜10月
- スーパーマン:サイ・ウォー (Psi-War)
- 2013年10月〜12月
- ヴィラン月間 (Villains Month)
- 2013年11月
- クリプトン・リターンズ (Krypton Returns)
- 2013年11月〜2014年1月
- フォーエバー・イービル (Forever Evil)
- 2013年11月〜2014年7月
- フォーエバー・イービル:ブライト (Forever Evil: Blight)
- 2013年12月〜2014年5月
- グリーンランタン:ライツ・アウト (Lights Out)
- 2013年12月
- ゼロイヤー (Zero Year)
- 2014年1月
- バットマン:ゴストピア (Batman: Gothtopia)
- 2014年3月〜5月
- ファースト・コンタクト (First Contact)
- 2014年3月〜5月
- レッド・ドーター・オブ・クリプトン (Red Daughter of Krypton)
- 2014年4月〜9月
- スーパーマン:ドゥームド (Superman: Doomed)
- 2014年7月〜12月
- フューチャーズ・エンド (Futures End)
- 2014年11月
- グリーンランタン:ゴッドヘッド (Godhead)
- 2014年12月〜2015年2月
- ロビン・ウォー (Robin War)
- 2016年2月〜3月
- ファイナル・デイズ・オブ・スーパーマン (The Final Days of Superman)
- 2016年6月〜7月
関連ページ
脚注
- ↑ 『THE HERO―アメリカン・コミック史』 (2014) p275
外部リンク
DCコミックスの主なクロスオーバー・イベント | ||||||||||
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1980年代 | ||||||||||
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1990年代 | ||||||||||
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2000年代 | ||||||||||
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2010年代 | ||||||||||
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2020年代 |
ダークナイツ:デスメタル (2020年) |
エンドレス・ウィンター (2020年) |
フューチャー・ステート (2021年) |
インフィニット・フロンティア (2021年) |